舞台は貴族社会が根強く残る街、古都ルピシエ市。
この街では人智を超えた力を持つ人間達が確認されていた。
炎を自在に操り、変幻自在に姿を変え、
家をも破壊する怪力を持ち、死体をも生き返らせる…
これら全て不可能を可能にする未知の薬、
『魔薬』を服用した際に顕現しうる効力である。
魔薬の服用者は、得た力を欲望のままに使いその暴虐は苛烈を極めた。
だが秩序を守る警察も所詮はただの人間、
最早悪魔と化した服用社には、どんなに正当な正義を掲げようとも到底適わない。
そして先の悲劇が起こった。
かつての傾国の麻薬の名が付けられたのは、他人を意のままに操る服用者による、
市民による市民への虐殺。そして操られた市民もまた自害させられた無差別殺人事件。
魔薬への早急な対応を求められた当時の警察署長バーネットは、禁断の手に出た。
毒を毒で制すが如く、悪魔の力を得た刑事を誕生させたのだ。
それが魔薬取締班。通称 マトリ
全てはこの街から魔薬とそれに連なる服用者を撲滅するため。
そしてアヘン事件の真相を明らかにするために…