舞台は海が美しく、マーメイドロードという潮の満ち引きによって出来る道が観光地として有名なとある島。その島に住む主人公の桑嶋珠汐奈は、幼なじみで何でもそつなくこなすイケメンの武波海里のことが好きだが、自分の気持ちを言えずにいた。高校2年生に進級した初日。いつものように2人で登校したのだが、昇降口でとある男子とぶつかってしまう。そして、後に彼はクラスメートの碧海帆栄だと分かる。彼は陸上部に所属し、走り高跳びの選手だが、女たらしだと親友の砂良から聞かされる。しかし、席も隣で委員会も一緒になってしまい、珠汐奈は対応に困っていた。少し強引ながらも、真っ直ぐで前向きに取り組む姿に珠汐奈の帆栄に対する気持ちが徐々に変化していく。
帆栄とのキョリを縮める一方で、海里とのキョリは一定のまま。そんな中、海里の所属する水泳部に会沢美海という新入生が入部する。美海に水泳のことを熱く語る海里の姿を見て珠汐奈は海里が美海に恋をしたと悟る。だが後に、美海は帆栄に恋をしていると分かり、珠汐奈は複雑な想いを抱えたまま日々を過ごすことになる。それに加えて家庭内では新しい父を受け入れることが出来ずに悩んでいた。
悩みを抱えながらも光を掴もうと冷たく広い海を必死に泳いで行こうとする珠汐奈。何度も波に飲まれ、底に沈みかける彼女を救うのは一体誰か...。
混沌とする海の中に射し込む光を珠汐奈は掴むことが出来るのか。そして、彼女にとって本当に大切な人とは......。
誰かが誰かを思えば誰かが傷付く。だが、その傷は人の優しさでしか癒せないのだと気付く時、彼女は心の中で何を思うのか。
主人公や彼女の周りの人々の想いに心が震え、体が痺れる。
真夏に送る海×青春×純愛物語。
きっと眩しいばかりに煌めく光は、すぐ目の前にある。
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