塀尾奈良華(17)は超絶クールで一匹オオカミの美人女子高生。学校行事や交友関係も最小限に留め、近付き難い雰囲気を放っている。だが、そこには理由が。 オナラが止まらない持病を抱えているのだ。
持病を知られないために完璧に管理された生活サイクルや食生活を遵守する奈良華だったが、ある日、ほのかな恋心を抱いていた男子の前で誤ってオナラをしてしまう。絶望した瞬間、奈良華の前に尼の格好をした、おそよ(22)が現れる。おそよは低頭平身で「私の放屁にございますっ!」と言い放つ。
困惑する奈良華は、おそよが江戸時代からワープしてきた屁負比丘尼だと知る。にわかに信じがたかったが、助けてくれた恩義を無下にも出来ず、土地勘のないおそよのために元の時代に戻るための目ぼしい場所をくまなく探す。が、糸口さえ掴めない。しかし、半ば諦めて最後に辿り着いた学校の屋上で夕日を見たおそよは「ここです」と言う。
学校の屋上が何かの手がかりになるのは間違いないが、元の時代に帰る方法は分からなかった。奈良華は仕方なく手がかりを見つけるまでの間、おそよと同居する事に。しかし、寂しがり屋のおそよは同居には飽き足らず、毎日屋上に行くために学校へ行きたいと言いだす。奈良華は猛反対するが、おそよが勝手に学校へ忍び込んでしまい大騒ぎに。止む無く、ホームステイに来た海外の仏閣の後継が社会見学するためという名目で学校に通う許可を取り付ける。
過剰な自己犠牲心を持つおそよとセットでより一層イロモノとして敬遠される奈良華だが、おそよは意に介さず持ち前の明るさと鈍感さでクラスに溶け込んでいく。オナラのため極力交友関係を絶ってきた奈良華も半ば強制的にイベントごとや外出の機会が増えていく事に。オナラに限らず人の恥を見返りナシに被るおそよの利他的な言動で次第に二人はクラスで頼られる存在になっていく。
だが、奈良華の心の中にはどこか後ろめたい気持ちが残っていた。中学の時、オナラを友人のせいにして登校拒否にしてしまった過去があったのだ。
自分の今感じている幸せは、あの時と同じで、おそよに恥を転嫁して作られた虚構のものなのでは?そんな折、生まれてから一度も参加した事のなかった修学旅行を満喫する最中、その友人と意図せず再会。オナラの事や当時の事をクラスの皆にバラされてしまい……。
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