教会の孤児院で暮らす七歳のエトは、おおみそかの夜、たったひとりで町を歩いていました。
年が明けるまえに、星を手に入れなければならないのです。
そんなとき、天の星を司る神さまと同じ『ヴォワラクテ』と名乗る青年と出会いました。
「僕の名前がどこにあるか、知らないかい?」
「ごめんなさい、わからないわ」
「ならば、いまから降ってくるのかもしれないなあ」
「降ってくる?」
今日は十年にいちど、たくさんの星が流れる日。
エトは、半人前のヴォワラクテと一緒に、星を捕まえることにしました。
ショートストーリー
- #童話
- #ファンタジー
- #星
- #衣類婚姻譚
- #少女と青年
- #大晦日の夜
- #「23お題」限りの月