「言霊は、人間と恋しちゃいけないの。」
言霊と人間が交われば、言霊は腐ってしまう。
人の心を弄ぶ犯罪者「きつね」たちが集められた「きつね街」。その建設によって、言霊たちの住む森は破壊され始めていた。
言霊のアミラと人間のヒロは、「きつね」たちを逮捕、更生させるためペアを組み、「きつね街警備隊」として仕事を始める。
凶悪な「きつね」に立ち向かい、行動を共にする中で、アミラは人間だった頃、ヒロと関わりがあったことを思い出す。顔を合わせれば言い争いばかりしていた二人だったが、アミラの心には少しずつ恋心が芽生えていく。けれどヒロには他に大切な人がいるようで……。
また言霊には掟があった。
「人間と交わってはいけない。」
純粋な心を持つ言霊が人間と交われば、心も体も腐ってしまう。
それでも消えない恋心を抱えながら、アミラは任務をこなしていく。
ヒロの大切な人や幼なじみ、アミラを大切に思う少年に囲まれながら、過ごす一年を描く、裏切りと愛情、優しさや葛藤が混ざり合う物語。