魔術は才能であり、努力してもその才能を超えることができない。
へっぽこ学生のアピロは、アウレル国立魔術学院で退学の危機に晒されていた。
退学を免れるには、追試試験で『担当教員が指定した相手を行動不能にさせること』だった。
よりによって、一番苦手な魔術戦闘基礎学が追試試験内容とは。絶望を感じながらいると、
「その枷を外すことができれば、君はもっと強くなれるよ」
学年首席で、『邪眼』の目を持つミゼンが声をかけてきた。
ミゼンはアピロが魔力の制限が掛けられていることを一瞬で看破したミゼンは、枷を外すことをアピロに提案する。
知らぬ間に制限をかけられていたと知ったアピロがやることは1つだった。
「この枷を外してくれる?」
追試試験開始まで24時間を切った。なりふりなんて構ってられない!
アピロはミゼンに時間内に枷を解除してもらい、追試試験合格を目指す。