「お願い。期限はここの紫陽花が枯れるまでで、良いから」
紫陽花の約束
ある大雨の日。主人公の高校二年生「三好太陽」は紫陽花がたくさん咲いている『紫陽花邸』と親しまれた和風住宅の前で、傘もささずにハサミを持った雨に全身打たれている大人の女性と出会う。
彼女の名前は「松本紫月」。少し自暴自棄気味になっている彼女との奇妙な出会いから不思議な交流がはじまり、毎日二十二時に顔を合わせて話すことが日課となる。
少し抜けてはいるが、魅力のある紫月に惹かれる太陽だったが、告白をする前に、紫月が紫陽花邸に住んでいる彼が好きだと知ってしまう。