双樹一族最後の姫「雪柳」はある事情により、深森の外に出られない。
少女はある日、疫に襲われた子猿を助けた。この子猿、五つも呪いの枷がついていたが、手枷を取ってやると素っ裸の少年に変貌して「迦遼」と名乗る。
少年は呪いを解くため『炎巨人の心臓』を探しに、天からやってきた星辰士だったのだ。
雪柳の両親はなぜ殺されたのか。拉致された姉は今どうしているのか。
今まで伏せられていた事実が明らかになってゆく。
そもそも炎巨人の心臓は今「幽世」と呼ばれる異界の、精霊帝の手元にあるのだ。
年端もいかぬ迦遼を一人で旅立たせるわけにはいかない。同行するため、雪柳は「夢霊門」の扉を開く――。
しかし迦遼はかつて「華果山の鬼猿」と呼ばれた大賊だった!
一筋縄ではいかない迦遼の元に参じた玉龍帝の息子、青龍「凪」を加え、雪柳の真実探しの旅が始まる。
三人をつけねらう疫、湯治場で出会った謎の老婆。
明かされる迦遼の過去とは。
はたして雪柳は精霊帝から心臓を取り返し、無事帰還することができるのか――?
え? 問題は山積みだし周りは敵だらけなのに、凪に惚れたのかって……なんで迦遼は不機嫌なの?
そんなことより今は、心臓の持ち主の弟「點火」の襲撃に備えなきゃでしょ!
深森にまつわる不吉な予言を回避するため、雪柳の奮闘は続く。
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