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白澤木兎

しらさわ ぼくと

別作品執筆中のため銀狐更新停止中です。

妖怪とか陰陽師とか道教が好きです。
魔法少女より仙人派。


読書記録 2

白澤です。読書記録第二弾。
今回読んだのは↓です。

「霊獣記 獲麒の書(上)」 篠原悠希・著 講談社文庫

【概要】
舞台は中国の五胡十六国時代、本についている地図には西暦300年ごろとありました。
幼い霊獣・麒麟である「一角麒」は、神獣となるために人界へ降りて旅をしている途中、天まで届くほどの光輝を持つ匈奴出身の少年・ベイラと出会う。
霊獣の一角と、奴隷・盗賊と転じてきたベイラ。二人は出会ったり別れたりしながらも、やがて共に行動するようになり――
みたいな感じ。
ちなみに、ベイラは途中で世龍と名を改めますが、調べてみたら後趙を創建した石勒の字でした。
なのでこの話は、一人の少年が王になって国を治める、というキングダムとかそういう感じの話になっていくのかなあと思っているところ。

【感想】
読んだ感じ、歴史小説寄りなのかなという印象を個人的に受けました。
書き方のせいかもしれない。
それでは、感想。

●良かったところ
霊獣たちの住む場所と、人間の世界のリンクのさせ方が上手いなあと思いました。
そして霊獣も修行しないと神獣になれない、といった設定も面白かったです。
ほとんどがベイラを中心に話が進んでいくのですが、ベイラの周囲で何が起こっていて、世間は今どうなのか、というのが細かく書かれていて、少しずつ乱世に近づいて行く国の様子がすごく伝わってきました。

●微妙だったところ
これは多分、純粋に自分との相性のような気がするのですが……
良かったところでもあるのですが、国の状況とか戦いの内容は、描写というより説明だな……という印象を受けました。
多分、普段ミステリ系ばっかり読んでいて、歴史物を読むのは久々だったからそんな風に思ったのかなあとも思います。
数十年を上下二巻とかでやらないといけないので、尺的な問題もあるんでしょうね……


ただ、内容自体は面白かったので、個人的には10点中8点くらいだと思いました。
いろいろ気になる謎も残っているし、来月出る続刊が楽しみです~
では、この辺りで。

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