死神。
それは、契約者の命を代償に人間の望みを叶える、悪魔の俗称。
死神に生まれながらも、人間よりも人間らしい心を持った新米、導(しるべ) 憩吾(けいご)。
一部の選ばれた人間の人生、命、魂を豊かにし、様々な問題、未練を解消し、より満足した状態で、死へと誘う。
それが、彼の使命である。
そんな彼が対するは、死亡を希い、亡くなる事だけが希望となってしまっている自殺予備軍、希亡者。
儚く切なく険しい運命、業を背負い、多くの秘密や黒歴史などを抱えた希亡者をケアし、笑顔で送ろうと、憩吾は悪戦苦闘する事になる。
嘘が下手な癖に、お喋り。
契約者に必要以上に干渉し、感情移入する。
クール、ドライとは似ても似つかない、暑苦しさ。
ハード・ボイルドではなく、ハート・ボイルドと呼ぶに相応しい不器用なスタイル。
やがて彼は、死神ならぬ「死(しに)ガキ」、「die-early(ダイアリー)」と呼ばれる様になる。
これは、そんな死ガキと希亡者が織り成す、日常チックな非日常の話。
存在意義を追い求める死神と、生きる事を切望しながら死に行く人間達の、不思議な物語である。
歪んだ愛
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