幼い頃から持病のために病院に隔離されていたリリンは、ずっと側にいて見守ってくれている先生に密かに好意を抱いていた。
先生に気持ちを打ち明けられずにいた17歳の誕生日。その日は彼女の人生でもっとも災厄な日だった。
病院に警報がなる。先生の後ろに恋するように着いていくと、そこには武装した奴らがいた。
ーテロリスト
一目で誰でも分かるものだった。それも金目当てとは違う瞳をしていた。
「おい、あれが例の少女じゃないか!?」
テロリストたちの目的は他でもない私だった。彼らはまるで私を特別なもののように盗んだ。
私の身体とこの病院。そして、テロリストの彼らたち。
この世界の歯車はこの瞬間から回りだした。