熱き心を持つ若き新人航海士と、老いた間抜けな船長の次の港は…
ネイビー・ブルー
オンボロ貨客船インディゴ号。
このご時世でありながら横浜港からまず向かう先は、ロシア連邦沿海州のナホトカ港。
新米一等航海士の俺、成瀨は上司である船長が大嫌い。
調理師である福田の作るスープは俺だけではなくみんな大嫌い。
気象観測士の香山率いる学者共は甲板で遊んでいるだけ。
俺らの気持ちなどまったく知る由もない乗客たち。
そして目の前に暗がりからいきなり現れた謎の長身の女性。
いろいろなこころや立場、気持ちを載せインディゴ号はナホトカからベーリング海峡を抜け北極海へ抜けていく。