*貴方は月で私は星屑
私は没落貴族の娘。周りからは憐れみと軽蔑の目で見られる、まさに星屑のような存在。
それに比べて貴方は……侯爵家の息子で、更に優秀なお方、闇を厳かに照らす月の様な人です。皇女という許嫁さえいらっしゃるなんて。
だから。この恋が叶うはずなどないのです。
でも……。
*ねぇ、あなた? わたくしの愛しいひと。
わたくし、小さいころからあなたに恋をしているのよ。一目惚れ、というやつよね。
皇女の権力を使って、とうさまに頼み込んで、ようやく婚約者の地位を手に入れたのに、あなたはわたくしを見てくれないの。わたくしは、こんなにもあなたのことが好きなのに。
ねぇ、あなた? わたくしの愛しいひと。