眞鍋依子、26歳。新卒で大手商社に入社してから三年。
仕事にも慣れてきてこれから、という時に人事課長に呼び出され告げられたのは「整理解雇(クビ)」。明るい未来が一瞬にして崩れ去り、失意のまま故郷の長野県にUターン。たまたま求人が出ていたダルマ工業株式会社に就職できたが、配属されたのは未経験の「総務」。
「総務って……なにするの?」
イメージ:地味、何でも屋、なにやっているか分からない、使えない人間の集まり、情報通、会社の盲腸、給料泥棒、評価されない。
先任の先輩が育児休暇に入ってしまうまで残り半年。
お弁当発注、安全衛生、労災、給与、賞与、年末調整、源泉徴収…どこの会社にもいるけどなにをやっているのかよく分からない総務の実態が明かされる。