「死者には影がない」
その言葉通り、死んだ生き物の影が、その肉体を離れ地上を跋扈する世界。
影は総じて「イーター」と呼ばれた。
そのほとんどのイーターは、生物に害をなさず、発生から数時間経てば自然消滅する。
しかし稀に、人や動物などの生き物を殺す本能を持つ「イレギュラーイーター」通称「IE」が存在する。
IEに対抗するため、人類は「世界護影師団」を創設した。
まさしく、IEを討伐し、民間人を護る組織である。
高校1年生の國崎志真助がアルバイトから帰宅すると、そこには半壊した自宅と見知らぬ男の姿が。
男は自分は護影師だと言う。
志真助の持つ特殊な体質に気がついた男は、彼に、「護影師にならないか」と持ちかける。
彼が護影師界に現れる時、世界中で停滞していた歯車が廻りはじめる。