一遥(いちは)の高校では4つにコース分けされたマッチングアプリ「ビッグファミリー」が流行っており、友だちからはやく始めるよう促されていた。収入重視の百伊(ゆい)と顔重視の千咲(ちさき)に対し、一遥は無課金で大量に選べるコースと、遺伝子情報を使うコースで揺れる。
結局遺伝子コースを選んだ一遥は、不思議な青年十和(とわ)とマッチングする。ファミレス、海辺、バレンタインとデートを重ねるごとに、知らなかった自分を発見させられる一遥。学校行事にも積極的になり、郷土の災害について調べることになる。ますます彼への思いが募るそんな折り、突然に十和は姿を消してしまう。
彼を探すなかで、一遥は自分の祖父の秘密と、そして数十年前の豪雨災害との意外な関係を見つける。果たして一遥は真実(トゥルーヒストリー)にたどり着けるのか。また百伊(パックスヒストリー)や千咲(ラヴヒストリー)はどのような結末を迎えるのか。
遺伝子×マッチングアプリというテーマで、抑圧するディストピアと力強いハッピーエンドが混じり合った、関西JK恋愛小説です。
<表紙絵>
ねずてん(山本素石、男鹿和雄)(アインズ社)(2003年)より
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