平成元年、「ばやし」こと林依子がM高校の生徒の記憶からも記録からも消えた10月、M高校1年8組にはあらたな転校生がやってきた。彼は当時としては「普通」とちょっと違う生徒、車いすに乗る平林純也という男子生徒だった。養護学校から転校してきて普通校にとまどう純也だが、養護学校から転校してきて普通校にとまどう純也だが、図書委員になり軽音部に入部してだんだんと暖かいM高校生活にはまっていく。そして、M高校図書室に張り出された謎の漫画「がんばれ!サムライくん」の作者「もりばやし」を探しながら、純也と純也が出会う人たちそれぞれが自分の「壁」を壊して進んでいくことになる…。
まだバリアフリーと言う言葉も聞きなれない、「障害」という言葉がようやく人々に認知され始めてきた平成元年の青春物語。「もりばやし」~白梅と桃の話~の続編です。※前作を読まなくても、ある程度わかる内容になっています。