「絹川あきら」は高校1年生。美術部に入り平和な学園生活を送る予定が「野沢まき」と「満座ひとみ」の巧みな勧誘で、評判の悪い「温泉部」に入部させられそうになる。絹川は無類の温泉好きだったが、湯に入れない事情があり、温泉には複雑な思いがある。
そんな中、温泉部が主催する足湯の中から、突如異世界の魔王が現れる。女の子の姿をした魔王は、人類を滅ぼし、魔族を移住させると宣言。居合わせた3人は、行きがかり上、人類存亡の危機に立ち向かうことに。
運の良く、魔王は足湯に興味を示した。3人は共通の趣味、温泉に全てをかけることに。
3人は王様の湯、草津温泉に魔王を連れて行くことに。魔王は狙い通り温泉の魅力に取りつかれ、人類殲滅は後回しで次の温泉を所望する。3人は、全国の温泉街へと魔王をいざなう。だが、絹川は温泉に入れないーー。
魔王と3人は温泉旅行を通じて、それぞれが抱える問題を溶かしてゆく。魔王は魔族を守る重責によるストレスを。一見おおざっぱな野沢まきは傷つきやすい心を、社交性皆無な部長満座ひとみは孤独を。絹川ゆうきは、性別の問題を。
日本全国色とりどりの温泉を巡る、個性豊かな3人の女の子+異世界魔王の旅の記録。