主人公は三重県に住む俊介。32歳の市役所職員。
俊介は10年前の大学生時代、神奈川県に一人暮らしをしていて、エミという女性と付き合っていた。将来を誓い合ったものの、俊介は就職して実家の三重に戻り、やがて連絡を取り合わないまま10年が過ぎてしまう。
独身を貫いて生きてきたが、ある日親から女性を紹介される。その女性があまりにもエミとそっくりで、しまっておいた過去の感情に覆われてしまっていた。
エミの面影を追いかけて、紹介された女性に会う訳にはいかない、と思い立った俊介は、神奈川県に行き、エミと直接会って、過去を清算しようとする。
しかし、10年ぶりに訪れた鎌倉で悲しい事実を突きつけられた。