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日本画について:その①絵具

【ホウセンカ】の今日の更新で日本画の画材についてちょっと出てくるので、ブログでも少し触れておきます。
ちなみにわたしは専門家ではないし日頃から日本画を描いている人でもないので、すべて本などで得た知識です。その点はご了承ください。

そもそも日本画とは何ぞや、ということからですが、日本人が描くから日本画なのではなく「日本古来の技術や道具を使用して描く」のが日本画です。
対して西洋画は油彩や水彩で、西洋の技術を用いて描かれたもの。
それ以外にも細かい表現方法に違いはありますが、ざっくりそんな感じになります。

日本古来の道具とは、代表的なのが墨や岩絵具ですね。
岩絵具とはその名の通り岩(鉱石)を砕いてつくられた絵具のことです。

容器から出してそのまま塗ることができるアクリル絵具や水彩絵具とは異なり、岩絵具は粒子の状態で売られています。
それを溶かして使うわけですが、水やお湯で溶かすだけでは画面に定着しません。元が粒子なので、乾いたらポロポロと取れていきます。

そこで登場するのが膠(にかわ)です。
膠とは動物の皮膚や骨から抽出される天然の接着剤のこと。主成分はゼラチンです。
豚皮膠、魚膠、獣膠などいろいろあり、特徴も異なっているので用途に合わせて使い分けます。一般的なのが三千本膠ですね。

棒状で売られているので、それを短く折って、ひと晩水につけてふやかしておきます。

そしてそのまま火にかけて溶かすわけですが、水の量などによって定着力などが違ってきます。日本画教室や学校では基本的な配分を教えてくれますが、絵具や気温・湿度によって微調整は必要です。

最後に溶けた膠をガーゼなどでこして不純物を取り除いて完成。

そうやって作った膠液と岩絵具を混ぜることで、絵具が画面に定着します。
ただ膠液は防腐剤が入っていないため腐りやすいです。特に夏場は要注意。冷蔵庫で保管して、数日のうちに使い切らなければなりません。

ちなみに天然の岩絵具は高いです。なにせ鉱石ですから。
緑青や群青の場合、15gで6千円ぐらい。緑青はマラカイト、群青はアズライトからできています。
そんなものばかり使っていたら破産してしまうので、大体は人工的につくった原石の塊を砕いて製造する新岩絵具を使っているんですね。

余談ですが、「小さなイベリス」のエピソードで桔平が宝石というか鉱物などに詳しいことが明かされていますが、そりゃ当然ですよね。岩絵具が鉱石なんですから。

そんな感じで、日本画の絵具についてはこのぐらいにしておきます。
明日のテーマは明日考えまーす!

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