りん

私が大好きだった君。

私が大好きだったキミ。

キミと私は恋人だったわけでもない。
友達だったわけでもない。
恋人みたいにしてただけ。毎日 毎日 いろんな話をした。
最初は、お互いの元カレ元カノの話から
ほんとになんでも話した。聞いてくれた。
私たちは、考え方が似てた。一緒だなって思うことが多かった。
あの時は、たぶんお互いにお互いしかいなかった。そういう環境だった。
最初はキミとの距離感が大好きだった。
ありきたりに告白してくるわけでもなく、私の浮ついた気持ちをキミも楽しんでた。
いつしか浮ついた好きが、私にとってちゃんとしたものになっていた。
きっとキミにもそんな時あったよね。
ちゃんと知ってる。 そう思いたいだけなのかな。って思う日もあるよ。
一年が経って、君も私も離れたりくっついたり何度も何度も繰り返して
どんどんキミを知って 好きだなって思ってたよ。
それと同時に、キミを好きでいることが辛い時も多くなった。
私の知らなかったキミは、
私の好きな人じゃなかったから。
好きなのに、好きじゃないキミのことも知ってしまって
どうしても受け入れられなくて 君は都合がいいし。
私の心はぐちゃぐちゃになってた。
大好きで大切だったキミにもらった大切なものを
大好きなキミにぐちゃぐちゃにされた感じ。
分かる?     うんん        キミにはわからない。
そんなことが多くなって キミへの好きもだんだんと減ってって
私たちはだんだんお互いの人生に戻った。  なにもなかったように。

それでも  たまに話した。  口実つけて私から

久しぶりに話すキミの言葉は色がなくて
死んだ人と話してるみたいだった。
キミがほかの女と寝てる話も 私はぬるいお水が喉を通るときのように
ほんとにそんな感覚で聞くことができた。
そんな私をキミはどう思ったのかな。 そんなことを少しだけ考えた。
私の好きだったキミは私の中だけにいて
すごく虚しくなった。

でもそのころには もう キミのことを考えて泣く私なんかいなくなってた。
なんていうか 違う生き物を見る感覚で 君を見てた
キミのことが好きだった。
でもそれはキミじゃなくて、たぶん私の中にいたキミで
今のキミは色がなくて、
これが俺だってキミは言うし、君はたぶん本気でそうそう思ってるんだろうけど
たぶん間違ってる。 君はそんな人じゃない。  私はわかる。
私の知らないキミが何を感じて 何を見てきて
そうなっているか まったくわからないけど
楽しくなさそうだよ、キミ。 前とは違う。

そんなキミのことをある日ね。
男の人に話したの
いうつもりはなかったけど、なんかするするこぼれるように話してた。
男の人は黙って話を聞いてくれて、私の大切だったキミへの気持ちを素敵だねって
言ってくれた。
それだけで救われた気がした。
男の人は私の大切にしてきた気持ちを私と一緒に包み込んでくれた。
そんな気がした。
そしてね。
君のその好きだった人はいろんなことがあって愛が分かりずらくなっちゃったのかもね。って
そんな言葉を聞かせてくれた。
私はその男の人を素敵な人だなって思った。

君から離れる私の気持ちも君にはわからない
わかられたくもない。

でももう辛くない

素敵だなって思える

君が素敵なんじゃなくて、私の好きが素敵なの。

君から久々LINEがきた。
私は私の人生に戻って、君以外の好きな人が出来てた。
誰かを好きになるって楽しいことばかりじゃないし、いろんなことと戦ってるけど
それなりに楽しんでた。
キミにも好きな子ができたみたいで
意味もなく女の子と寝ることにやっと意味がないって気づいたみたい。
私が好きだった頃みたいに、今のキミは楽しそうで嬉しかった。
キミが幸せになればいいなって ほんとにそう思った。
いつでも楽しくいてほしいし、笑っててほしい。

キミを好きだった私はもういないみたいだけど
前みたいに悲しくない。
キミを一番 ほんとにいちばん 
好きになれたのは たぶんこれからも ずっと私だから。
私がそう思うから。

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