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大人女性向けの小説を書いていきます。よろしくお願いします。

潔癖御曹司について・補足

前回の記事に補足です。
潔癖御曹司の設定で少し参考にした漫画の一つに、実は青年向け漫画の「あせとせっけん」があります。

「あせとせっけん」は、講談社モーニングで連載されていたので青年向けですが、設定・文脈は実は女性向け漫画だと思います。青年向け漫画に、女性向け漫画の文脈をもってきたことが新しかったんじゃないかと思います。

あせとせっけんの作品紹介をそのまま引用します。


”女性に絶大な人気を誇る化粧品&バス用品メーカー・リリアドロップに勤めるOL・八重島麻子(やえしまあさこ)は、重度の汗っかきなのがコンプレックス。

デオドラント製品が手放せない生活の中、ある日、商品開発部の名取香太郎(なとりこうたろう)に、「君の体臭は素晴らしい! 新商品の石鹸開発のため、これから毎日、君のにおいを嗅ぎに来ます!」と言われてしまう。

でも、においを嗅がれるのは、そんなに嫌でもなくて……?

多汗女子と嗅覚男子の、超純愛フェチラブコメ、爆誕!!”


主人公のOL・八重島は、格上の存在である社内のエース名取に「新商品の石鹸開発のため」追いかけられる展開になります。
これは、女性向け漫画の偽装結婚モノと同じ構図です。
名取が八重島を追いかけるんですが、以前の記事で説明したことですけど、女性は自分のことを”好いて”追いかけてくる男性を嫌悪してしまいます。格上の男性が自分を好きになるのは矛盾しますから。
なので、「会社のため」という理由付けが必要になります。

それでさらに、自分の体臭が理由で追いかけてくるわけですから、他の女性社員じゃだめで、八重島さんじゃないとダメ。代替不可能な存在ということです。体臭というのは、個人によって違う特性だから、上手く設定にハマっています。
商品開発を理由にお互いコミュニケ―ションをするようになって、そこからだんだん恋愛感情が芽生えてきます。

1話の最後、痴漢から”男感”を使って八重島さんを守ります。これは明らかに女性向けの胸キュンポイントです。


潔癖御曹司は、この設定を少し参考にさせてもらっています。
専務はあくまでも最初はユカに好意はなく、ユカの手料理は食べられるからという「会社のため」にユカと同棲する。
手料理が食べられる、というのも一応代替不可能な特徴といえます。
例えば、他人のにぎったおにぎりを食べるのには抵抗があっても、母親が握ったものや、妻がにぎったものは大丈夫だったりしますから。これは数値で測れるような清潔度ではなく、個人的な感情の問題です。

社内で格上の男性が、自分への好意からではなく「会社のために」、ヒロインから離れられない理由をつくって、徐々に恋愛感情が芽生えているような芽生えていないような感じを保ちつつ、ヒロインがピンチの時には格上男性の「格上感」「男感」などを使ってヒロインを助ける。
みたいな感じです笑

また他に参考にさせていただいた漫画の紹介ができればと思います。

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