地味で真面目な平凡女子、羽瀬 南(はせ みなみ)はある日の休日、同期で『紳士な爽やかイケメン』と人気な矢地 海都(やち かいと)が女の子と居る場面を目撃。
彼女がいたんだ……なんて思っていると、何やら二人は揉めていて、話し合いで解決しなかったのか、海都は冷めた瞳で彼女を見据えると、「鬱陶しい。顔もみたくねぇから」と捨て台詞を吐いて立ち去っていく。
職場での彼とのギャップに戸惑いつつも、プライベートだし、見なかった事にしようと一人納得して帰宅した。
そして翌日、いつも通りの海都と顔を合わせ、いつも通り挨拶を交わして仕事をこなしていると、資料作成をお願いされて必要な書類を受け取った中に、【昼休み会議室に来て欲しい】というメモが挟まっている事に気付く。
嫌な予感がしつつも指定された通り会議室へ足を運ぶと――そこで待っていた海都は昨日見た時の彼と同じ冷めた表情を浮かべていて、昨日盗み見ていた事を指摘されてしまう。
そして、海都は「俺の本性バラされると困るんだよね」と言いながらも自らの事を話し、南にある提案を持ち掛けるのだけど、海都は南が想像していた以上のクズ男だった。
※表紙イラストは、さね馨様に描いていただいたものです。