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葛葉

くずは

混沌とする昨今
当然の様に失業し
暇なら書いてみたら?
という知人の言葉を鵜呑みにし
何ともないけど私が個人的に面白かった事を書いています。
暇潰しなる位の短い話が
そこそこ入ってます。
良かったら覗いてみてください。

桜が…



満開になりました


自然は何があっても前へ前へと
進んでいきます
その初めの一歩的な風景に
私はいつも桜を思い浮かべます


満開に咲き誇りながら
その美しさを惜しみもなく散らしながら…


だからこそ…

桜は潔い
そして貴い


そんな風に感じます


そんな生き方…
私には出来ない
って思うのですが


そう生きられたら
とんなにか良いだろう
とも思ってしまいます


そんな私の脳裏にはいつも
あの日本の抒情歌『ふるさと』が流れます


山は蒼く
水は清く


自然はまさにそのままで
今日も生きています


ふるさとの姿がどんなに変わろうとも
桜が咲く頃には
小さな小さな隙間から
もっともっと小さな命を芽吹かせます


日本は災害の多い国です
ある日突然
物理的にも精神的にも
何もかもを粉々にして
押し流してしまいます


もう何も考えられない
何も聞こえない
目の前にある物も何なのかすら分からない
体に力が入らない
自力で動く事すら出来ない
生活も将来も今までも
何もかも無くなって
空っぽになって行く自分を止められない


そんな風に想う時が
私にはありました


周りの沢山の人達は
未曾有の甚大な災害を前に
抜け殻のように
ただただ恐怖と絶望の中で
呆然としていました


そんな時が続いたある日
脳裏に『ふるさと』が流れてきました


何も考えず
避難所の公衆電話から
今は亡き母へ電話しました


聴こえてきた母の声に
何も言えずに涙が止まりませんでした


なにも言わなかったのに
電話の向こうの母は
私の名前を呼びました


何度も何度も…


私は…
何も言えないまま
ただただ泣いていました


昔、母とはぐれて迷子になって
探しに来てくれた母の顔を見た時の様に…
声を殺して泣いていました


その時も脳裏にはあの
『ふるさと』
が流れていました


そして風と一緒に
降りしきるように散り急ぐ桜の花びらが
泣き続ける私を
絶望する周りの人たちを


惜しみなく
溢れる程の明るさで
包んでいました


ふるさとは
必ず春を迎えます


今はどんなに辛くても
泣いているばかりでも
それでも桜は
惜しみない明るさで
私達を包みます


いつか
涙を拭く事が出来る日が来たら…


それからまた
初めの一歩を踏み出せる事を
心から願いながら


今年も桜に包まれています















コメント

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  • 葛葉

    ご無沙汰しています藍愛さん。
    こんなに早くコメント頂いて恐縮しています
    いつも温かいコメント有難うございます
    そうですね。
    焦らずマイペースでユルっと進んでいきます

  • 藍愛

    葛葉さん、ブログの更新、嬉しいです。
    ゆっくりゆっくり。
    どうか、葛葉さんのペースで。