新作「遠い海から来たエア・メール」についてお願い。
最新作である、「遠い海から来たエア・メール」についてお願いがあります。すでに何度か報告させていただいている通り、この小説は、拙著「あの日の二人はもう居ない」の後日譚にあたる物語です。「あのふた」に登場したヒロインとその親友である脇役の少女が、ロサンゼルスと神奈川の間をエア・メールを通じて交流するという設定の、往復書簡体の小説です。
この新作には、後日譚という物の性質上、すでに「あのふた」で登場している情報が重複して出てくる部分がいつくか存在します。すでに「あのふた」を読んで下さっている方からすれば、「この情報、前日譚の『あのふた』でも読んだよ」と思われる事も当然いくつかあるかとは思うのです。しかしまだ「あのふた」を読んだ事のない方が、先にこの「とおエア」を読む可能性はじゅうぶんに考えられます。そういった方々にもご理解いただけるように執筆しなければ、本作「とおエア」の小説としての価値は低減してしまいます。それがゆえにあえて重複する情報も今作には書き加えました。
しかしそうすると今度は別の問題もまた発生します。「この情報を、この問題の当事者同士だった二人の少女がわざわざ手紙に書くなんておかしい、知らないはずがない事をいちいち説明し合うなんて辻褄が合わない」と思われる可能性が出てくるのです。事実わたくし作者自身も、この問題は承知の上で、初見の方にもご理解頂けるよう「いちいち説明し合う」という辻褄の合わない描写をあえて選択し、描写しました。結果、厄介な事に、こういった点を承知して頂いた方でなければ、「ここはもっとこうするべきでは?」と言った意見をして頂く事はまず不可能な作品に仕上がってしまったのが本作「とおエア」なのです。
そこで一つお願いがあります。こういった事情をご理解頂いた上での「ご意見・ご感想」であれば真摯に耳を傾ける事を今ここでお約束します。その代わり、そういった事情を理解していただいた上での「ご意見・ご感想」がある場合は、今ブログのコメント欄に書いて頂きたいのです。僕も人間である以上、誤字・脱字などといった間違いは当然あります。また、本作「とおエア」をより完成度の高い物に仕上げるためにも、様々な方の「ご意見・ご感想」は何より貴重な財産となります。また、そもそもが架空の作り話である以上、むしろ「辻褄が合う」事の方のが不自然なのです。こういった点を正しくご理解頂いた上でまた何かあるのでしたなら、どうかお気軽にコメントしてください。
何とぞ宜しくお願い致します。
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