幼い頃に母を亡くし孤児として育ったレイラは殺し屋としてモートン卿に雇われていた。感情を無くし、無慈悲に人を殺めながらも罪悪感に蓋をする日々を送っていたレイラ。そんな中、モートン卿の妻であるリアが浮気しているらしいとの情報が入り、モートン卿はリアの浮気相手である若いピアノ弾きの男を殺せとレイラに命令する。命じられるがままレイラはピアノ弾きの男を殺そうとするのだが、彼の弾くピアノの音色が、幼い頃母が弾いていたピアノの音色に似ていて、レイラはどうしても彼を殺すことがない。そして毎晩殺害のチャンスを狙うという名目でピアノ弾きのもとを訪れては、夜な夜な彼が練習するピアノの音に耳を傾けていた。いつしかレイラにとってその時間は癒しの時間へと移り変わっていき、彼に抱く感情も特別なものへとなっていた。しかし残酷にも暗殺期日は迫り、レイラは彼を殺すか自分が死ぬかの究極の選択を迫られることになる──。
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