言葉が通じない異世界もの
『異世界で言葉が通じないなんてハードすぎます!』という和泉さんが書いた小説がらんどにありまして。言葉の壁がないことの多い異世界ものの中では異色かもしれないけど興味深い。
言葉の通じない異世界ものの言語というと、
『紫苑の書』のアルカ
『異世界語入門』のリパライン語
『ことのはアムリラート』のユリアーモ
『永遠のアセリア』の聖ヨト語
など前例もあるけれど、どの程度まで言語にこだわるかは濃淡がある。
あまり架空言語を作ることにこだわっても読むのにも書くのにも苦労が増えてしまうのでほどよいところを探るのは正しいと思う。別に作者の設定の陳列棚を見たいわけではなく、物語を読みたい人のほうが多いだろうしね。むろん「言語の作り込みとその宣伝をメインの目的とする」というのもひとつの書き方だろうね。
それで和泉さんの作品に話を戻すのだけど、作品コメントを書いたら丁寧な返事をいただきまして。異世界語が飛び出す作品ではなく「言葉が通じない」という設定を説明してあとは日本語表記なのだけど、その理由が「読者様にすれ違いを楽しんでもらうため」とのこと。なるほど、それはよい着眼点。確かに架空言語のみが飛び出しても意味は伝わらないな。
趣味的にはクリンゴン語や高地ヴァリリア語を学んだときのような高揚感も楽しいものなのだけど、特に小説でもあるし窓口は狭くなってしまうかもしれない。
それはそれとして、人工言語を作るのも難しいものだな。私が今まで手がけたのは『ぽてさら語』と『かにミソ語』なんだけど実用性があるところまで持っていくとしたら相当な労力が必要だね。
ああ、そういえばことのはアムリラートのユリアーモは人工言語のエスペラントをベースにしてるんだけど、そのゲームをプレイするより先にエスペラントはかじっていたなぁ。エスペラントの知識がないところからやるのも楽しそうだった。
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