バチカン
『ヴァチカン ローマ法王、祈りの時』を読み終わった。ちょっと古い本でヨハネ・パウロ2世が教皇だったときの本だね。2代前。
写真が豊富で素敵だったなぁ。サン・ピエトロ大聖堂にあるミケランジェロのピエタは何度見ても美しい。こうして本を読んでいると自分の祈りにも何かしら価値があったりするのかも、という気にはなってくる。影響されやすいので。
聖書というと民数記はけっこう面白い。カナン侵略の前に民が敵の強さに恐れていたら、モーセが「ここでうちらが死んだらあなたは能なしって言われますよ」とか神さまを脅してた。その後すぐ「でもあなたは慈しみ深いから私たちを助けてくれますよね」とか言ってるね。強く出て脅してからさっと下手に出ているあたりモーセは交渉がうまいね。詩篇でも嘆きの詩に見せてはいるけど「いつまでうちらの苦しみを放置してるんださっさと復讐しろ神さま」と文句をつけてから「でも神さまは愛のあるお方だから……」となだめにかかったりしてたなぁ。人間はしたたかなもんだね。
その民数記では安息日に薪を拾ってた人を掟違反だと殺すシーンが。安息日は神のための日だから仕事は休むべきなのだそうで。そりゃイエスもびっくりして「安息日のために人がいるんでなく人のために安息日があるんやで。安息日にひつじが穴に落ちたらあんさんも助けなはるやろ?」とか言うことになるよね。いや、こんな言葉遣いではないだろうけど。
んで、読んだ本の話に戻るけど、ミケランジェロは天才で仕事には妥協しなかったタイプのようだね。ミケランジェロにボロクソに言われた芸術家がミケランジェロの顔面をぶん殴り「腹が立ったからやった。スッキリした」みたいなことを述べてるのは面白い。笑いごとではないだろうけど、なんか「人間そんなもんだね」って気がするねぇ。
コメント
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- むにえな
碧泣。さん
当時としては今のような国家もなく国民や民族の意識もなかったでしょうから民の統一といった面から必要な掟だったのかもしれませんね。掟が簡単に従えないものだと同じく共同体の民のフリをして甘い汁だけ吸うフリーライダーが出かねないですし。
それはそれとして「世界のヘンな法律」にでも載りそうな掟とか読んでるとけっこう出てきますね。食べ物の規定から生贄の捧げ方まで決まってますし、中には「町の中で強姦されたら被害者の女性も死刑。助けを呼ばなかったからだ」なんてものまで。 - 碧泣。
今晩は、ふふ……、わかりやすい、むにえなさん感想? 昔の本も聖書も砕けた感じに言うと人間臭い? モーセの手のひら返しが面白い。。。安息日とか、決まり事? 昔から理不尽な事が多いもんだなぁ、と苦笑してしまいました。