大雨の夜、中学一年生の少年大輝(たいき)は、弱った子狐を拾い、義姉に隠れて飼い始める。それは摩訶不思議な物語の始まりか、はたまた単なる運の尽きだったのか……。狐の正体は、かつて数多の人間たちを引き裂き食らった残酷な女妖怪「任氏(じんし)」であった。大輝の介抱で元の姿を取り戻した任氏と、数百年前に彼女を封印した術師の末裔である、義姉の石楠花(しゃくなげ)。敵対する二人のほかに様々な妖怪ども…もっと見る