俺という存在は――、
光あるがゆえの影、迷いあるがゆえの正義、と云ったようなものであり、目の前者からすれば、まるで天から舞い降りたような天使、否、死神のような存在にしか見えないのだろう。
しかしそれは、不安定なまやかしでしかないのだ。
俺という存在は――、
内にある『始めからある存在』を現化した、自分自身にすぎない。また、この世界を動かしている力の源――、それらと何ら変わらない存在なのだ…