ファン
1

桃水



私は真っ赤な世界にいつもいるんだ……
それは逃れることができない
緋色の世界に生きる



緋色の目を持ち、
罪に生きる雫

蒼色の目を持ち、
守るために生きる蒼真




“黒猫”

それは私の名だった

孤独な世界で緋色しか見ない私

闇をまとった黒い猫




「私に関わるな。」

「はぁ?指図される覚えはない。」

「何…