三人の兄と、一人の妹。
様々な事情がありつつも、彼らは家族として日々を過ごしていた。

「私のお兄ちゃん達は、世界で一番だよ。」

泣き虫で頼りない妹、来和(きわ)が20歳の誕生日を迎える、あの日までは。

「やっと俺が、お前を女にしてやれる。」

ーーーーhappybirthday.来和。
暗い…





〝二十歳になるまでは、絶対に兄でいろーーー〟




掟は守られていた。


小さな妹は、日々を幸せそうに暮らしていた。






「お前はもう、あの家には帰れねぇんだ。」




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「俺はお前が傷付くのが、一番怖いよ。」




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「……脱げよ。誰でも良かったんなら俺が抱いてやる。」






過ちを犯したあの日から。


俺らはもう、元には戻れない。