「おれと一緒に、死んでくれない?」
そう言った晴臣先輩の後ろで、欠けた月が強く光っていた。思えば彼がわたしを頼ってくれたのはこれが初めてじゃない。何度か会いに来て、そっと手を伸ばしてきた。正解なんて、要らなかった。




「おれに近づくと傷つけられるよ」



ひとりで生まれたような顔をして

彼はひとりになろうと生きていた



𓂃⋆ ꙳



自分には無いもの

    自分には在るもの





(2020.06.09〜2020.07.08 転載完了)