暗い噂の中心であるお屋敷で子守が見たのは、淀んだ恋情。
たすけて。
――絶対に助ける。
若い二人の約束は、果たされたはずだった。
けれど孤独は互いの距離を量り損ねて、
寂しさが心を閉じ込めてしまう。
奥様と旦那様、すれ違った二人の心が解ける日は来るのか。
たかが子守の私だけれど、目を背けることはできなかった。
※小説家になろう掲載作品