天はエルライミサが埋葬されるとき、生を与えた。
その後に生れた妹とまるでウズムシのように二人で一人のような生活を送る。
ジャンセルに夜働かされる姉は自分を責めていた。
その救いとなるものが、地球にある白と黒の古書だ。
神鏡聖花(かがみ・せいか)と紫藤壱流(しどう・いちる)が持っている。
転移した聖…
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物語全体のあらすじ
埋葬されたが魔の力で蘇った姉エルライミサ・オルビニアンは
実は聖花の力だった。父には二度目の転移になる。前は赤い東京タワーの縁でご成婚パレードを
聖花がヴァンパイアの姉エルライミサに対面すると紫藤の気配を感じる。彼は腹の中と古書が示す。彼を助ける為には魔のモノを人に戻す必要がある。義母ジャンセルが赤い飲み物を炭鉱夫相手に売っており、姉は手伝っていた。朝日を浴びると脱皮して、同名の妹エルライミサが特別な水を汲みに出掛ける。白い家に帰宅して逢魔が時を迎えると天の力で姉妹はウズムシと同じく裂ける。聖花は姉妹の手伝いをし、古書の世界に堕ちていた。
キョーヤと呼ばれる人に明るい未来を聞いたと妹から夢を語られ、父だと思った聖花が外で大きな乗り物を見付けた。ノアの箱舟だと父が動かそうとしたとき、合体した姉妹が乗り込んで船の中の鏡に苦しんだ。古書を食べたエルライミサは、大人しくなる。ヴァンパイアの夢は人になることで人の夢は人を愛することだと古書の内容が全身に描かれた。永遠の命を手放した彼女は、母系遺伝のヴァンパイアを産んで行く。Vの系譜に名が記されていた絵惟もその一人だと分かる。名前がミサと聖歌の関係があるとも分かった。
エルライミサが異世界の月から紅い地球へと航行中に砂となり産み落としたのは、絵惟だった。聖花は母と再会した。航行したノアは村を沈めた冬ツ湖ダムへと浮かぶ。紫藤が生れた村の合掌造りの家に胸を焦がすが、魔除けにシトラスを香らしていた母はいない。もう真夏になっていた。
この作品は「双刻のヴァンパイア降る荒野」をシナリオ化したものです。