深夜12時の踊り子

作者ゆい






人は生まれながらにして平等と、誰かが言った。




自由とか、誰もが権利を持っているだとか。人はいつだって''一緒''を強調するけれど、そこに誰でもわかるような明確な定義は存在しない。




過ちを犯した者は、人間が作り出した人道という道から名も顔も知らない赤の他人に外され、ケダモノにされる。




そこに如何なる事実や真実がある事も知らず。






人はいつだって不安なのだ。




自分が善人であるためには、それを照明するための悪人が必要である。作り出されたマリオネットは、自分が望まれた理由も知らずに踊り続ける。







愚かな世界。








でもそれが人間にとって平和で生きやすい世界であり、愛される世界なんだろう。




こうして悲劇を偽善者も、また己を善人であろうとするための思考概念。









結局は世界のことなんて、誰も語る資格なんてなくて。





全てが曖昧なこの世界が心地良くて、幸せという言葉を口にする。




 


人類は、平等で不平等な世界で息をする。


そして、私もその一人である。












『深夜12踊り子』