祖父に似て、濃い色の肌と彫りの深い顔立ち、大柄で背が高すぎる以外は、平凡に暮らしてきた私、瀬尾(せお)蜜月(みつき)。 恋愛も結婚も諦めて将来はどこの老人ホームに入ろうかと考えていた35歳の春、スモークガラスの車の中に、見えるはずのない鳥籠を見た。 その日から、漆黒の獅子の本性を持つ美形の…もっと見る