魔法使いの弟子なんだ

作者HaYaSe

魔女、退魔師に、悪魔使い。
それから魔法使い。
おとぎの話ではなく、彼らは実際に存在している。

僕はあの日、魔法使いの弟子となった。
「うん、決めた。君、今日から僕の弟子にする。つまりはこうだ『魔法使いの弟子』。いい響きだろう。」
ボロをまとったその人は、そうして僕をいざなった。

「レディとお…

それは不思議の物語。魔法が息づく物語――。





魔女、退魔師に、悪魔使い。


それから魔法使い。


おとぎの話ではなく、彼らは実際に存在している。




僕はあの日、魔法使いの弟子となった。


「うん、決めた。君、今日から僕の弟子にする。つまりはこうだ『魔法使いの弟子』。いい響きだろう。」


ボロをまとったその人は、そうして僕をいざなった。





「レディとお呼びなさいな。」


全身に赤をまとったこの人が、魔女だという。


「可愛い坊やね。あいつにはもったいないくらいの弟子だわ。」




「困ります、レディ。依頼内容はきちんと教えて頂かないと。」


肩口までの黒い髪を揺らして、彼女は笑った。


「誰かと一緒に依頼だなんて、初めてなの。よろしくね。」


彼女の名は、かおるといった。