《物語全体のあらすじ》
25歳社畜OLの理紗はある日、寝不足が原因で階段から落ちてしまう。そして目が覚めるとそこは異世界であった。
もしかすると、よくある異世界転生シリーズのようにチート能力であったり、悪役令嬢に生まれ変わったのでは、と期待するが、冷静に記憶をたどると自分はリザ25歳社畜OLであることを思い出す。その世界でも彼女は社畜OLだったのであった。
思っていた異世界ライフとは違う…そう思うリザだったが、今日も仕事はあるので仕方なく出社する。出社すると、すぐに上司に呼ばれ次の仕事のチーフを任されることとなる。その仕事とは「冒険者用の魔法道具を作る会社」の広告を考えることであった。話を聞くと、ところが冒険者魔法道具というのは、老舗の会社が市場をシェアしておりその会社の魔法道具は全然売れていないのだという。リザは転生前の世界のことを思い出しつつ宣伝方法を提案していくのだった。
無事に魔法道具を作る会社の仕事が終了したのち、リザは功績が認められボーナスを手に入れるが税金が高いせいで手元にあまり残らなかった。そのことを同期のミチルに愚痴っていると、たまたま街を訪れていた王子、ケイトに聞かれてしまった。王子の前で国の文句を言ってしまったと震えるリザに王子は「気にしなくていい」と言うのだった。
王子との一件以降、穏やかな日々が続いていたが、ある日リザは同僚たちから『ユナ=エリオット』というご令嬢のウワサ話を聞く。聞くところによると、そのご令嬢は以前は目も当てられないような悪女であったにもかかわらず、階段から落ちて以来人が変わったかのように優しく、素晴らしい女性になった、というのだ。リザは聞いたことがある話だと感じ、ユナはもしかしたら前世の記憶があり、いわゆる転生したら悪役令嬢だったのかもしれないと思う。そしてそんなことを思った数日後、リザはひょんなことからユナと知り合ってしまうのだった。