剣を振り上げ、首を斬る。ルートヴィヒは、王都の死刑執行人の一員だった。処刑、拷問を施し、世間で蔑まれる存在の彼らには、裏の顔があった。朧と呼ばれる賊という正体が。だがルートヴィヒは、ほかの死刑執行人である自らの師や弟子たちに虐げられていた。今回も、剣の訓練で痛めつけられる。訓練後、ルートヴィヒは一…もっと見る