葵のもとにある日突然現れたその人は「昭和のオツボネサマ」!

物語全体のあらすじ

 主人公の桂木葵カツラギ アオイは25歳独身。印刷会社働いている。母親を早くに亡くした葵は父親とふたり暮らし。突然、父親が早期退職し葵を置いて故郷へ帰ることに。同じマンションに住む西野拓海ニシノタクミに手伝ってもらいながら、ひとり暮らしをスタートする葵。

 ある日会社でミスして全ての責任を負わされた葵は、ひとり倉庫で回収されたパンフレットを前に途方にくれる。自分の不甲斐なさに悔しくて一粒の涙が手袋をつたう。

 そのとき、倉庫に眠る古い印刷機(写植機)の影から薄汚れた作業着姿のひとりの女が現れる。葵は驚く。この部屋には私しかいないはず。あなたは誰ですか? まさか足のある幽霊?

 女の正体はこの会社の黎明期に今はなき「写植部」で活躍していた女性社員の幽霊だった。いわゆる昭和のお局様。お局様を通して葵が成長していく物語。