キミを倒すにはHPが足りてない。

作者須坂コウ

学校1のイケメンで、頭も良くて運動もできるパーフェクト男子、橘春都に片思い中の小鳥遊由那は、「馬鹿が移ると迷惑だから」と近づかないよう彼に言われる。しかし、それでも諦めきれず、恋に奮闘する由那だけど………?意地悪な天才×お馬鹿で一途な恋心の学園ラブコメディー!



「あんまり俺に近づかないでくれよ。


馬鹿が移ると迷惑だから」





頭脳明晰、眉目秀麗、才色兼備な橘春都は、

悪魔に心を売ったんだ。




「俺のこと好きとか言うなよ。迷惑だ」


「お前といると疲れるんだよ」


「お前の幻想に付き合ってやる理由はない」




1年間、ひっそり片思いしていた彼は、

ひどく冷たい冷血人間でした。



そのくせ、時折私を惑わして、離さない。




「お前にしては頑張ったじゃん」


「で、俺のこと好きなのやめるの?」


「お前は馬鹿みたいに俺だけ見てればいいんだよ」





上げられたり、下げられたり、

私の感情は大忙し。


こんなんじゃ、心臓も疲れて早死にしちゃうに決まってる!!





「俺を倒す?ふーん。やってみなよ、由那」


「なっ、急に呼び捨てとか………くっ」





また、私ばかりドキドキさせられて。



あぁ、これはどうやら間違いなく。



キミを倒すにはHPが足りてない。







天才冷血王子 × お馬鹿で愚直なお姫様










「俺が好きって言えよ、由那」


「…………っ!!」








*表紙画像はヨシナガ様より頂戴しました*




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