下校途中、いつもの電車に乗るはずが行き先表示のない無人電車に乗ってしまい終点まで辿り着いてしまった私。なんとそこには別世界が広がっていた。どうにか帰る方法がないか探す中、一人の男の子との出逢いが私の運命を変えた。

ピピピピピ……


目覚ましが鳴り響いている。

スイッチを探るがなかなか手が届かずベッドから身を乗り出し、なんとかアラームをとめる。

まだ頭がボーっとする。

ゆっくりと起き上がり天井に向かって背伸びをした。


私の日課は、毎朝日の出を見る事だ。

朝は得意ではないけれど太陽が昇る瞬間、街をじわじわと照らし暖かい光が部屋の隅まで差し込んでくるその感じがなんとも好きだ。



「美月ー、ごはんよー」


「はーい、今行くー」


朝ご飯を食べ終えると、時間になるまでゆったりと支度を済ませお弁当を持ち家を出る。