人々に紋章が宿り、異能の力が当たり前となった現代。
自然の脅威そのものとなった者、偉人が成した伝説・偉業を体現する者、動物の野生を獲得した者、ある概念を支配する者。
そんな四系統の紋章者で溢れる世界にて、とある実験によってルシフェルの紋章を宿す一人の少女が生み出される。
研究所から逃亡し、保護された先は紋章者による犯罪を取り締まり、国家を守る為に組織された公安特殊犯罪課ーー通称特務課。
ルシフェルの紋章を宿す少女ーー八神紫姫。
彼女は自身を生み出した組織【デリット】に追われる身であった。
しかし、ただ保護され、護られ、逃げ隠れるという選択肢を彼女は選ばなかった。
実験体として生み出された過去を精算し、八神紫姫という一人の人間としての人生を歩む為、彼女は特務課と協力して組織を壊滅させるべく動き出す。
その為に特務課より出された条件。“特務課第五班でも最強格の強さを誇る凍雲冬真に膝をつかせること”を条件に模擬戦が行われ、紆余曲折の果てに特務課入りを果たし、特務課が手に入れた組織への手掛かりを元にアジトを強襲する。
そこで、彼女は図らずも自身が生み出した悲劇と出会う。そして、自身の内に秘められた九番目の龍と向き合うこととなる。