▶ストーリー概要および物語の設定
廃部が決まった天文部のひとりぼっち部員・澪(みお)は、顧問教師の羽合(はわい)にひそかに想いを寄せていたが、なかなか想いを伝えられずにいた。彼は、5年前に亡くなった姉・綾(あや)の恋人だったからだ。それでも、活動日の水曜日になると2人は天文ドームに来ては他愛もない話をして過ごしていた。
そんなある日、綾が6年前に飛ばした高高度気球が見つかったと連絡が入る。彼女は理科部の部長だった。卒業式の最後に風船を飛ばすセレモニーで1番高く風船が上がった生徒の願いが叶うというジンクスがあり、綾は何かを願って気球を飛ばしたようだった。記録では気球は高度10キロに到達、文句なしに「1番高く」飛んだ風船だった。
澪は姉の高校時代と自分とを照らし、少しずつ自身のことにも興味を持つようになる。やがて友人や羽合の力も借りて文化祭を成功させる頃には、澪は姉への遠慮をやめ、自分の欲求を表に出せるようになる。ぼっち天文部を茶化すヤツや、羽合との関係を揶揄する輩も現れるが、結局、澪の最大のライバルは姉である。
そして澪は、卒業式で高高度気球を打ち上げ、姉の叶えられなかった「宇宙の渚」の写真撮影に挑むことを決意する。
▶元小説の作品URL
この作品は「水曜日。宇宙の渚で待ってるよ」をコミック原作化したものです。