もしも意味があるとするならば《完》

作者黒花瑠綺

『……あっぶね…』

先輩のその一言が"私"の終わりで、"私"の始まりでした。



人の本質なんか分かりっこない。


同じ人間なんていないんだから。


だからこそ、

理解しようとすることが大切だったんだ。



―――だけど、


先輩のことは、


他の人は知らなくて良い。私だけが知ってたら良い。



ねえ、先輩。



先輩が救ってくれた私を、先輩の為に使いたいんです。