「ぼくのいいなずけ、なのに…」「いいなずけ………?うそだ!」昭和初期の東京。許婚がいると噂される呉服屋若当主の正凌と、製糸業を営みあなたを想う幼馴染の凌生に、1つのキッカケが舞い込んだ。これは、桜が芽吹く前の雨の夕刻から始まる、長い初恋の物語。