君と迎える二度目の春、桜の下で手を繋ごう

作者中小路かほ

プレイボーイの夏樹は、ある日見たこともないクラスメイトの存在を知る。一際目立つ金髪で、周りから『不良』と呼ばれる悪い噂が絶えない女。関わることもないと思っていた夏樹だが、突然「わたしと付き合って」と言われて――。
その言葉の意味を知ったとき、俺は…胸が張り裂けそうなくらい苦しかった。

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学校で一際目を引く、金髪の女。


どうやら、悪い噂が絶えない不良らしい。



高校生なのに、酒飲んでるとか。


高校生なのに、タバコ吸ってるとか。



はたまた、高校生なのに爆弾魔とか。



だれも、あいつの素顔を知らない。



名前だけぼんやり知っている程度の、

ただのクラスメイトの中の1人。



――そのはずだったのに。




「ねぇ。わたしと付き合って」



突拍子もない発言で、

俺とお前の時間が動き出す。




自他共に認めるプレイボーイ

馳 夏樹

(Natsuki Hase)


×


謎多き美少女

逢坂 結衣

(Yui Ōsaka)




お前と出会わなければ――。



こんなにも、胸が張り裂けそうなほどの

苦しみを味わうこともなかったし、


こんなにも、自分の無力さに

唇を噛むこともなかったし、



こんなにも、

本気で人を好きになることなんてなかったのに…。





◎執筆開始 2022.02.22