「私が死んだら、ショートケーキを食べてね。」
「まぁた始まったよ。今度は突然何ですか?」
呆れた顔をする君に素知らぬ顔してさらに続ける。
「突然でもないよ。ずっと思ってる。私が死んだら特別甘いショートケーキを食べて欲しいって。」
「私に拒否権はない感じね。ま、良いけど…なんで?」
予想通りの返しをしてくる君に笑いが込み上げる。
いや、君のレスポンスを予想できる自分が面白いのかも。
どちらにしろ私も君も単純だ。
「私の好きなものを食べて、私を忘れられないようにするため。」
「ふはっ。独占欲の強いことで。」
その答えも予想通りだ。