大林賢治には、霊や異形のモノといった『人ならざるもの』が視える。

ある日彼は、横断歩道の真ん中で手を挙げていた幽霊の女の子と目が合い、そのまま取り憑かれてしまう。

〈 なぜ彼女は手を挙げてそこにいたのか? 〉

幼なじみの瀬田祐奈の協力で、その女の子の問題を終わらせられたと思いきや、また次の事…

僕の名前は 大林賢治(オオバヤシ ケンジ)。

大津中央高校普通科に通う高校二年生だ。


来年から受験目指して進路を絞ろうとしていた時、幼少からの幼なじみの 瀬田祐奈(セタ ユウナ)の提案で買い物に行くことになったのだが、その道中でおかしな女の子を見つける。


その違和感に気づいた時・・・息を飲んだ僕は咄嗟に目を逸らした・・・。でも遅かった・・・。バッチリと目があってしまったのだ。


その日から、“女の子の霊”に付きまとわれる日々が始まった。


これは、そんな日常と非日常が混じり合う話。

いつだってその答えを見つけるのは、“視える僕”ではなく、怖いもの知らずで“みえない彼女”だった・・・。